「ラケットを振った分だけ、ボールが飛ぶ」と考えるのは自然だと思います。
実際、間違ってはいません。
ですが、初心者の場合は、アウトする時こそ振り抜いた方が良いかもしれません。
今回は、アウトする時こそ振り抜いた方が良い理由を解説します。
︎振り抜いた方が回転がかかる
テニスのインパクトに注目すると、ボールがラケットの面に当たってから、一瞬ボールがガットに食い込みます。
そして、食い込んだボールが前に飛びます。

インパクトの時にラケットを上に振り抜くと、ボールに縦回転をかける事ができます。
(下図はボールを上に擦り上げるイメージです。)

ですが、ラケットを振り抜かずに途中で止めてしまうと、縦回転をかける事が出来ません。
ボールを擦り上げる動きが出来ず、ラケット面にボールが真っ直ぐ当たる形になるからです。

︎振ったエネルギーの一部を回転に変換する
「ボールを擦る」と言う意味は「振ったエネルギーの全てを前に飛ばすために使わない」と言う事です。
「100の力で振ったエネルギー」を「前に飛ぶ力:50」「回転:50」に変換するイメージです。

ボールを擦らずに真っ直ぐインパクトすると、「50の力で振ったエネルギー」が「前に飛ぶ力50」に変換されます。

ボールに縦回転をかけると、ボールは下に落ちる軌道になります。
なので、前に飛ばす力が同じでも、ボールに縦回転をかけた方がアウトする確率が減ります。

なので、ラケットを振った方がアウトしないという、ちょっと不思議な現象が起きます。
︎勇気を持って、振り抜こう
ただでさえアウトしている状況で、逆に振り抜くのは勇気が必要だと思います。
ですが、理屈を考えれば、振り抜いた方が良い事が理解できる思います。
緊張した場面で振り抜く事が出来ず、中途半端なアウトをしてしまうのは、テニスプレイヤーにはよくある事です。
もしボールに縦回転をかける事が出来ていない場合は、縦回転をかけるように振り抜いてみて下さい。
良いショットが打てるようになるかもしれません。
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